仮免と同じように、まず試験集合時間の朝の8時半に受付窓口に行き、技能試験の申し込みをします。
あんまり早く並びすぎると順番が最初になってしまって試験の流れを見ることが出来ないので、行列の最後のほうに並びました。そして受付を済まし、貸車料を払います。本免の場合は仮免より何故か100円安い1050円です。
遅く受付をしたにもかからわず、本免MTは受ける人数が少なかったようで、私は4人中の3番目です。今日は普通仮免の試験が無くて大型や外免の試験だけになっているようで、いつもより試験待合室はがらんとしてます。
本免技能では、コースがどれになるかは当日の試験前に渡される地図で判明します。コースには大きく分けてABの2コースがあり(CとDもありますが使われません)、それぞれにS(スタート)と書かれた地点が3つあります。そのS地点までは試験官が道順を案内して、その後は右折と左折をそれぞれ1度以上行うように自分でルートを決め、試験場の裏出入り口付近にあるG(ゴール)地点まで帰ってきます。そこで点数が残っていれば、縦列駐車か方向変換の課題になります。
私は一部中環を通るB-5コース、課題は方向変換になりました。自主ルートは冨栄紹介のところを右折、試験場の北にあるくら寿司を右折して試験場前を通過、試験場南交差点を左折、G地点に向かう道を左折というものにしました。結構右左折が多いですが、このS地点の位置ではこれしかありません。
順番が3番目という事で、2番目の人の後部座席に同乗したのですが、30km制限の道を速度超過して試験官の補助ブレーキが発動したり、エンストを3回やったりと散々な出来で、S地点にたどり着けずにお帰りになってしまいました。やっぱり私は同乗者運が無いんでしょうか。しかも今日の試験官は相当ボロカスに言う人です。これじゃ自分も焦ってミスしそうだなあ・・・
と自分を呪っていても仕方が無いので、とにかく試験車に乗り込みます。名前と生年月日、そして帰るルートを申告します。出発の時にいきなり3000回転まで空ぶかしをしまいましたが、何とか落ち着きを取り戻して場内の北交差点から側道に抜けたところにある慣らし走行終了地点で止まり、方向指示器と左右確認をして出発です。
路上は割と順調でした。中環を左折した後に、第一通行帯にいる路駐を避けるための進路変更でかなり待ったところと、追い越し禁止の片側一車線の道路で車道を走る自転車を追い越さずに、2度ほど後ろをトロトロついていったのがどうかなと思ったところですが、とりあえず1回目なので慎重に慎重を重ねる事にしました。
後は、信号の無い横断歩道を渡る歩行者も少なく、無事途中でお帰りにならずにゴール地点まで帰る事が出来ました。でも、やはり実際に車で走ると自転車の視界とは全く違うので、S地点から帰る道順を間違えそうになってしまいました。
私はまだ下見をして土地勘があったから何とかなりましたが、初めてコースを走る人は、試験中は建物の看板なんかを見ている余裕なんかありませんから、地図を渡された時に、信号の数で曲がる場所を把握しておいたほうがいいと思います。
場内に入ってからは、北交差点をUターンして外周を回り、そこから方向変換コースに入ります。ここに入る右折時に一時停止したら、試験官の「何してんねん、はよ入らんかい!」との厳しい突っ込みが。
さらに、方向変換の場所に入る後退を始めようとした時、いったい誰が調整したのか、何と頼りの左サイドミラーがかなり上を向いていて、後ろタイヤと入口との位置関係が全く分からない事に気が付いて、目の前が真っ暗になりました。
案の定、仕方なくカンだけで後退を始めたら車体に「ガックン」という嫌な衝撃が。「やべ~、後輪が乗り上げた!」とパニックになって、切り返すかどうか迷ったせいで今度はエンスト。これで、今回はもうダメだなと観念して開き直り、そのまま適当に方向変換して発着場に帰りました。
試験官のありがたいご託宣その3。
「君はいったい何を練習してきたんや。」
ええと、普通に交通法規を守った運転とか・・・
「あんなとこで止まってたら円滑な交通にならへんやろ? 仮免の練習で言われへんかったか?」
いや、友達も特には何も・・・(練習していないんだから何も言ってないのは間違ってない(笑))
「何で免許取消しになったんや。」
免停中に急ぎの用があって運転して検問に引っかかりました。
「そんなんでな、免許取られて仮免から取り直しになって、アホみたいやろ。」
まあそうですねえ。
「わしらがこんな事を言うのも、みんなええ加減な運転をして事故を起こしとるからや。それを、厳しい厳しい言うてみんな試験官のせいにしおる」
・・・以下3分間の説教。わたしゃ早く解放されたくて、ひたすらハイハイと答えるのみ。
「ほな24番窓口で待っとき。」
え、紙を突っ返されてすぐに窓口で再試験の申し込みじゃないの? 本免技能は仮免の場合と違うのかな?
と思いつつも窓口で「路上試験の後にここで待ってろって言われたんですが」と聞いたら、何と「ああ、合格見込みの方ですね。11時ぐらいに呼ばれると思いますよ」との返事が!
それでもやはり半信半疑で待っていたら、11時過ぎに名前を呼ばれて視力検査、その後待合室に戻らされて、そこでようやくモニターに合格と出ました。今日の本免MT合格者は、私の後に運転した人(失効後本免からの受験だそうです)と私の2人でした。
脱輪(中)とエンスト、最後にやっぱり指摘された停止位置の減点を合わせると30点で、これで受かったって事は、路上での減点が全く無かったって事でしょうか。それとも、脱輪が試験官に気付かれなかったとか・・・はさすがに無いよな(笑)。
やはり、ある程度路上コースで円滑に走れていたので、「これだったら免許与えても大丈夫だろう」と大目に見てくれたところはあったのだと思います。やっぱり仮免に比べて本免技能試験は受かりやすいんですねえ。まあ、本免は試験時間がかかるだけに、仮免並に落としていたらいつまで経っても仕事が終わらないという物理的な問題もあるんでしょうが。
とにかく合格が出た時は、喜びよりも緊張とミスをしたダメージと、結果を待つ不安から来た疲れのほうがどっと出ましたね。しかし、試験官も合格なら合格らしく振舞ってくれればいいのに。なんか、試験に落ちた仮免1度目が一番試験官の人に文句を言われなかったような気がします(笑)。
これで何とか最後の関門を突破し、あとは取得時講習と応急救護措置講習を受けて、それから免許の交付です。翌日に指定教習所である関目自動車学校に電話をかけ、週末に受講の予約を入れました。2ヶ月待たされたり、講習が2日に分けて行われたりするとの噂を聞いていたので、すぐに予約が取れて1日で両方の講習が終わるとはラッキーです。
普通一種MT試験体験記「本免技能試験」
4件の返信